娘の中学生活を振り返って

今や昼と夜が逆転しダラダラな毎日を過ごしている娘ですが、実は私の見てない所々で一日のうち少しは勉強しているようです。

でも、それが高校受験用の化学と生物のようで・・・

試験日までに終わらなかったからこの休み中に終わらせて、それから高1向けのをやるそうですが、内緒でちょっと見たところ

全然進んでない!

・・・相変わらず、韓国ドラマを見ているようです。

さて、そんな娘の中学時代を振り返って回顧録を書いておきたいと思います。

娘は、家から車で約4時間半、トラン県のプリンセスチュラポーンサイエンススクールという所へ通っていました。

通称:チュラポーン、またPCSHS

タイに住んでいても、なかなかこの学校のことを知らない人が多いと思いますので、まずは学校のことを紹介したいと思います。

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画像:学校のホームページより http://pcshstrg.ac.th/

科学に熱心なチュラポーン王女様を称え、教育省によって設立された男女共学の全寮制学校。PCSHSは、タイの科学技術の専門家をサポートするために、科学・数学・テクノロジー・環境の分野で中学生から高校生の才能を伸ばすことに重点を置いている学校で、タイ全国に12校あって地域ごとに区切られています。トラン校は、ラノン県、パンガー県、プーケット県、クラビー県、トラン県に在住しているタイ人が対象となっています。

中学生は各学年1クラス24人、4クラスあって合計96人、この人数は12校全てに共通で、全ての学生は、政府から勉強・食事・寮生活など100%の奨学金を受けています。

また、学校の指導方針は、タイの超難関であるマヒドンウィッタヤヌソン科学高校の協力により同じカリキュラムが組まれています。

また、日本の高専との提携により、毎年12校の中から選抜された生徒が奨学金高専への留学(入学~卒業まで)ができるシステムが設けられ、中学2年生で日本語の履修があるほか、クラブ活動で日本語クラブもあります。

留学希望者には1年生の時から日本語の補習授業を行うため、入学早々に先生から聞かれた際に希望する人は名乗り上げないといけないのです。そして、3年生になってから割とすぐに選抜試験が行われます。今では10名前後の生徒が日本全国のどこかの高専に入学しています。

日本とのつながりは意外と深く、12校とも日本のスーパーサイエンススクールと交流があり、トラン校は名城大学付属高校・東海大高輪台高校と提携し短期留学を受け入れ、在校高校生の自宅へホームステイしているようです。

また、毎年、タイ日高校生サイエンスフェアも行われています。昨年はトランがホスト校だったのですがコロナのため、最終的にオンラインでの開催となり、楽しみにしていた参加者にとっては残念だったことでしょうね。

その時のプレゼンテーションは、下記のリンクから見ることができます。日本の高校生も英語でプレゼンテーションしています。

http://tjssf2020.pcshstrg.ac.th/link2.php

 

受験時の状況と複雑な受験の仕組み

科学技術教育振興研究所(IPST)が、未来の科学者を育てるっていうのか、優秀な子を選抜するための算数と理科の試験(通称:ソーソーウォートー)を11月に行います。

この試験は1年生から3年生までと4年生から6年生までというようにわかれています。

この試験で高得点をとった生徒たちがソーソーウォートーの2次試験をうけることができるのですが、最初の試験を突破するのはかなり難しいです。プーケットからは2次に進めるのは毎年10〜20人くらいじゃなかったかと思います。

PCSHSの受験では、1次試験と2次試験の2回のテストがあるのですが、1次試験が実はこのソーソーウォートー!

ソーソーウォートー申請時に6年生のみがPCSHSの受験も同時に申請できるのですが、申請にあたっては4年生と5年生の時の学校の評定平均が3.5以上、算数・理科もそれぞれ平均で3.5以上でなければなりません。(最高は4)

トラン校の受験者は、ラノン・パンガー・プーケット・クラビー・トランに在住している人となるのでかなりの数だったと思いますが、1次試験で300名が発表され、2次試験で96名に絞られます。

1次試験はプーケットで受け、結果発表は約1か月半後、そして2次試験は1次試験発表から1か月も経たないうちにそれぞれのPCSHSで行われます。

娘の時の1次合格者はプーケット全体で68人、そのうち同じ学校のクラスメートは15人でした。私が知っている限り、当時、これほどの人数が娘の学校から合格したのは初めてだったと思います。

これはソーソーウォートーの結果通知。

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最初はこの表の見方がサッパリ分からず・・・

娘は算数 13点/30点、理科17点/50点。

毎年ソーソーウォートーの1次合格の点数は変わっていますが、この年は算数が18点以上、理科は25点以上で、娘はどちらの教科もだめでした。

5年生のとき、算数3点、理科20点だったので、理科はもうちょっと取れるかと思っていたのですが伸びるどころか減点、算数の目標は10点だったのでそれ以上の点数がとれてかなりビックリでした。

クラスメイトではソーソーウォートーの算数1次を突破したのは男子が2人だけ。

また、この結果でクラスメイトでPCSHSトランの1次に合格した最低合計点は25点だったということがわかりました。

2次試験は2日間に渡って行われ、初日は算数とタイ語、2日目は理科、の3教科だったので、トランのホテルで2泊しなければなりませんでした。(今はタイ語はなくなり2教科のみとなっているようなので1日で終わります。)

クラスメイトで二次試験をともに受けに行ったのは9人。なぜ9人しか受けなかったのか?というと、既に通っていた学校の中学に奨学金枠で決まっていたり、プーケットウィタヤライのギフテッドクラス(通称:ギフテッドといい、プーケットで一番の進学クラス)に合格したりしていて、その子たちは二次試験と同じ日に学校に行って入学意思を示さなければならなかったからです。

娘は、通っていた学校の中学の奨学金枠の試験は受けませんでした。クラスの中で受験しなかったのは3人だけだったかと思いますが、行かないんだから受ける必要なし!との本人の判断です。私としては行く行かないにかかわらず、結果がどうでるのかだけでも受けてみれば良かったのにと思ったのですが。

また、ギフテッドは合格者に1.24点及ばずだめでした。あーあとちょっと・・・ですが、受験で1点以上の差というのはキツイものなのだと実感しました。

 

そして結果発表

補欠7番

まぁ、受かると思っていなかったし、記念受験だったので、この順位にはとても満足でした。

残念だったけど、よく頑張ったよ!

この年のプーケットからの合格者は12人、その内、娘のクラスメートは女子2人でした。ところが、中学生から寮生活にさせるのはちょっと・・・という親は多く、所謂記念受験的な人もいて、トラン県以外の県からの合格者の辞退が毎年必ずあるからきっと合格するよ!おめでとう!と、娘の友達のお母さんからの電話!

マジですか?

はい、マジでした。合格発表からしばらくしてから、補欠15番まで追加の合格発表があったのです。

ヤッター!学費ただになるーーー!

まさかの合格で喜んだ私ですが、でも同時に悩みました。

行かせたい、でも寮生活、大丈夫だろうか・・・

本人も初めは「行かない。プーケットウィタヤライに行く!」と言っていたのですが(でも当時ウィタヤライのギフテッド以外の試験はまだです)先生からのアドバイスや自分なりに考えた結果、

やっぱり行く

と決断したのでした。

繰り上げ合格者で入学する意思のある人は学校へ指定された日に行かなければなりません。試験日はお友達のお父さんに連れて行ってもらい、もう二度と行くことないだろうなと思っていたので、道順とかもまったく興味なく車の中で寝てしまったりしていました。

でも、この日は私が連れて行かねばならない!えっ、パパ?仕事を休めず・・・、ってか強引にでも休んでほしいのに、こういう時でさえも全部私任せなんです・・・

こうして、異国の地で自分の運転で長距離初ドライブをすることになったのです。忘れもしません、あの日は学校でチャイニーズニューイヤーのイベントがあった日。トランまでいくには街灯も全くない道を走らなければならないのです。知っている道ならまだしも全く知らない道だし、故障がしょっちゅう起きていた車で行かなければならない不安・・・。なので、午後早めに出発し日没前にはトランへ着きたい、その一心でイベントが終わった後、早退させて出発したんです。グーグルマップを片手に。

無事になんとかトランのホテルへ到着することができましたが、なぜかトランタウンの数か所でグーグルマップがずれる時があって、翌日、学校へ向かう途中にも示す方角が突然変わったりで、もう焦りまくりでした。

そして、学校到着。補欠合格者の中にはプーケットの女の子の名前が二人ありましたが、他の学校なので誰か知りません。ところが、会場に着くと、なんか見たことある男の人が!しかも、その人の娘さんに、うちの娘も手を振っている!

誰だっけ?

30秒くらい考えてようやく、同じ会社で働いていた人だったことを思い出しました。娘はどやら英語の塾が一緒だったようです。

こうして、晴れて、合格者の仲間入りをし、翌月に控えた入学手続きを迎えるのでした。

   

              つづく・・・

 

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